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近年は、業種の垣根を越えて他社と戦略的提携関係を結ぶ企業が増加しています。この背景には、市場のグローバル化や技術革新の進化への対応など、企業の成長戦略の在り方が多用化していることがあると考えられます。
ここでは、国内外における戦略的提携の動向と、そのメリット・デメリットについて解説します。
戦略的提携とは、業種やエリアを問わず複数の企業によって共同で事業を推進することです。提携する企業は対等の立場に立ち、協力して事業を推進していきます。
従来の成長戦略には、自社の事業を大きく伸ばしていくための「内部的成長戦略」と、他社を吸収・買収する「M&A戦略」の大きく2つに分けられていました。しかし、戦略的提携は、自社だけで成長する内部的成長戦略とも、他社を買収するM&A戦略とも異なり、複数の企業が独立性を保ったまま、同じ目的意識を持って協力し合い、双方の発展を目指す形態です。
なお、戦略的提携には、書類上で提携の契約を結ぶ「事業提携」と、出資を伴う「資本提携」の2種類があります。さらに、資本提携には、一方のみが出資するケースと、双方が出資し合うケースがあります。
近年、戦略的提携が増加している背景には、どのようなものがあるのでしょうか。考えられる主な背景には、下記の3つが挙げられます。
輸送手段やインターネットなどのテクノロジーの発展により、国や地域の垣根を越えた産業のグローバル化が進んでいます。
海外に拠点を持つ日系企業や海外進出する企業の数は、2000年代に入り急増しました。昨今のコロナ禍によって、海外進出は縮小傾向ではあるものの、ビジネスのデジタルシフト化が急激に加速したことにより、インターネットの通信販売サイトを通じて行う国際的な電子商取引(越境EC)や、オンラインを活用した新しい視点での海外戦略を考える企業が増えています。
地場のつながりの少ない海外で効率的に製品やサービスの展開をしたり、材料調達を行ったりするためには、現地企業との戦略的提携が必要不可欠です。そのため、戦略的提携が増加しているといえるでしょう。
昨今、企業間における競争の激化が進んでいます。従来どおりの経営を続けていては、自社よりも資本を持つ同業他社に対抗できず、淘汰されてしまう可能性も考えられるのです。
他社との戦略的提携によって、自社だけでは実現できなかった新しい製品やサービスを開発したり、これまでとは異なる市場への進出を目標にしたりするなど、競争力の強化が可能になります。
目まぐるしいスピードで技術革新が進む昨今、最先端技術を自社の経営に活用するための技術提携も積極的に行われています。
ユーザーのニーズに応えるため、他社の持つ技術を自社の製品開発に活かすための手段として、もしくは、異なる分野の技術を持った企業同士が提携し、双方を組み合わせて新たな技術を開発する目的で戦略的提携が行われています。
戦略的提携のメリットは、提携範囲や内容、目的によっても異なります。主なメリットについてご紹介しましょう。
同業他社との提携において得られるメリットのひとつが、マーケットシェアの拡大です。ネットワークのない地域での販路拡大や生産性の向上、より良い製品の開発などによって、マーケットシェアの大幅な拡大が期待できます。
さらに、自社のみで市場の拡大を目指す場合に比べて、スピーディーな展開がしやすいという点もあります。双方の強みを活かし、不足部分を補完し合うことで、効率良くマーケットシェアを拡大していけるでしょう。
製品の開発や材料仕入、販促、販売といった一連の事業活動のうち、提携する両社が得意な分野をそれぞれ担うことで、効率良く経営資源を活用できます。製品やサービスを提供するのにかかる、コスト削減へとつながるでしょう。
また、共同で製品開発や製造を行う際、かかるコストを双方が負担し合えば、1社にかかるコストはその分少なくなります。
技術の複雑化が進む昨今、これまで知見のなかった分野でサービスの展開や製品の開発を行う際には、自社だけで行うには難しいため、戦略的提携が役立ちます。提携する企業が双方ともに同じ目的を持って協同することで、新たな技術開発の可能性が高まるでしょう。事前に双方の目的をすり合わせ、中間目標なども定めた上で、計画的に提携を行う必要があります。
戦略的提携は、成功すれば大きな成果が得られますが、進め方によってはトラブルに発展する可能性もあります。戦略的提携によって起こりうるデメリットについても知っておきましょう。
戦略的提携では、他社と共同で事業を行うことになります。そのため、通常は外部に公開することのない内部資料や技術などを開示することもあり、それによって流出するリスクがあります。また、社員を引き抜かれてしまうという可能性もゼロではありません。
こうした流出リスクを抑えるためには、提携先の企業選定を慎重に行い、適切な信頼関係を築くことが大切です。同時に、それぞれの企業の業務範囲や提携の目的を明確にし、外部に出せる情報と出せない情報の線引きを定めておく必要があるでしょう。第三者に技術や情報の漏洩などを防止するためには、自社の情報を開示する前に秘密保持契約(NDA)を結ぶ方法があります。
両社の関係が良好であれば、先述のようなメリットを享受することができますが、業務を進めていく中で両社の関係が悪化する可能性もあります。その場合の対応には、想定以上の時間やコストなどがかかる場合もあるのです。
また、提携先企業の業績悪化や不祥事などが起こった場合、自社にも風評被害をはじめとする何らかの影響、リスクを負うことも考えられます。信頼のおける提携相手をしっかり選定した上で、戦略的提携を行うことが大切です。
企業は、多くの取引先を持っているのが一般的です。そのため、特定の企業と戦略的提携を行うことで、ほかの取引先との関係のバランスが崩れる可能性もあります。
戦略的提携は、提携先だけでなく、そのほかの取引先に対するフォローも意識して進めましょう。戦略的提携に精通したコンサルタントを入れたり、提携目的を明確にした上で他社への説明をしたりする必要があります。
戦略的提携を成功させるために何よりも大切なのが、同じ目標のために協力し合える提携先を見つけることです。そのためには、複数の企業を比較したり、企業の信頼性を確認したりする必要があるでしょう。
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